予防歯科 メンテナンス

 

1.「むし歯」って、どんな病気なんですか?
2.むし歯の予防法を教えて下さい。
3.フッ素ってどんなもの?!
4.歯磨きについて
5.歯磨き剤について
6.歯の神経を取るって何?
7.治療したのにむし歯って何故再発するの?
8.歯周病ってどんな病気ですか?
9.「差し歯」って何?
10.「土台」を建てますと言われました。「土台」ってどんなものですか?
11.ブリッジ治療って何?
12.保険の「白い歯=硬質レジン前装冠」の正体とは・・・?どうして、歯科医の方は、この治療よりも、保険外の高価な「セラミック冠」を勧めるのですか?また、いい物が「保険外」ということにも納得が行きません・・・!
13.知覚過敏って何?
14.部分入れ歯って何?
15.総入れ歯って何?
16.インプラント治療って何?
17.親知らずって何?
18.妊娠するとどうして歯が悪くなるのですか?
19.子供が外傷などのケガをして、歯が折れたらどうしたら良いのですか?


1.「むし歯」って、どんな病気なんですか?
「むし歯」とは、むし歯菌(ストレプトコッカス・ミュータンス菌)が砂糖などを栄養素として発生する酸(歯を溶かす物質)によって歯が溶かされてしまう病気です。むし歯のその進行度合いによって、病気の重さを表現します。お口の中の歯一本ずつを検査等で、「C0、C1、C2、C3、C4」の5段階の評価に表現します。簡単に、説明します。

C0:歯の表面が白く濁った様な状態。特に、前歯の歯と歯茎の境目などにみられる、白い帯状の白濁です。
C1:むし歯がエナメル質を溶かし、探針(むし歯を検査する針)の先が1mm程度、歯の中に入り込む状態です。
C2:むし歯が象牙質まで溶かした状態です。この時点なら、まだ、詰めたり、埋めたりする治療の範囲で、神経の処置までは通常必要がありません。
C3:むし歯が神経まで入り込んだ状態です。むし歯菌が神経の中に入り、歯の神経(専門用語で歯髄といいます。)を刺激して、痛みを起こしています。歯の神経の管の部分を丁寧に処置する事で、何とか根を残せる可能性があります。
C4:歯の形がほぼ崩れ無くなり、治療しても、治療後の噛みあわせに耐える事ができないため、抜歯しないといけないほど、痛んだ歯の事を言います。

むし歯の診査は、親知ずをあわせると合計32本の歯を、歯の形や面数にあわせて、精密に行います。そのうえで、患者さま一人ひとりに最適な治療方法を判断していくのが、歯科医師の大切な仕事です。ただ単純に、むし歯があるから埋めるとか、神経をとるとかでは、現代の多様化したライフスタイルには対応できないと思っています。 

むし歯って、何だか当たり前すぎて、病気じゃない様に思っていたら、今日から、新たな気持ちで、予防歯科はじめて見ませんか! 健康に支えられた、生き生き、ライフスタイルを得たい方々を、峰歯科診療所は応援しています。

 

2.むし歯の予防法を教えて下さい。
むし歯には3の成因となる原因要素があります。むし歯予防をするには、それらに、各々対応することが必要です。

 

1.歯垢中に潜むむし歯菌=ミュータンス菌
・歯垢を除去する方法、皆さんもご存知の歯ブラシです。むし歯予防の歯ブラシ方法ってどういう方法なのでしょうか?答えは簡単です。歯磨き方法など予防歯科の専門家、歯科衛生士さんに自分に最適な歯ブラシ方法を尋ねることとです。例えば、ゴルフを早く上達しようと思ったら、レッスンプロに見ていただいて自分に最適なフォーム作りをしますよね!それと、同じです!専門家に聞くが勝ち!です。その歯ブラシ方法を身につければ、それは、生涯に渡って、何億円以上の価値を生み出すことでしょう!

 

2.ミュータンス菌の大好物、お砂糖、いわゆる、お菓子など
・むし歯の原因菌である、ミュータンス菌はお砂糖が大好物なのです。お砂糖がお口の中に入ると、ミュータンス菌はお砂糖を利用して酸を作ります。この酸が歯を溶かす物質で、おやつを長時間だらだらと食べていたりすると、ミュータンス菌が酸を出し続け、その結果、歯の中のカルシュームが抜け出ていき、歯の形が崩れる=むし歯なのです。
・特に、乳幼児期は成長発育の為の補食としておやつを食べる事は重要です。ただし、
注意1:時間と量を決めて食べる。
注意2:だらだらと食べない。
注意3:おやつの内容を考える。
注意4:食べ合わせを考える。

 

3.歯の質の強化:フッ素のむし歯予防への応用に関して
・歯の質の強化に関しては一般的にカルシュームと言われています。もちろん、カルシュームは歯の構成成分として大切な要素です。しかし、歯にとってカルシュームが必要な時期と言うのは、お母さんのお腹のいる時期のみで出産後にカルシュームを沢山摂取したからと言って、むし歯に抵抗力のある歯を作る事は一般的に難しいです。では、どうすれば歯を強くする事ができるのでしょうか?
・その答えは、「フッ素の使用」です。フッ素は天然に存在する元素の一つです。フッ素はカルシュームとの相性が抜群に良い元素です。その作用の原理になりますが、歯にフッ素が染込み定着すると、その相性の良さから、お口の中にミュータンス菌の産生した酸が発生し、歯が溶けて抜け出ていこうとするカルシュームをその場所につなぎ留める作用が非常に強いのです。いわゆる、フッ素が歯に適切にあることで歯からカルシュームが溶け出難くくなると言う事は、結果的にむし歯になり難いということです。
・ちなみに、わが2人の子供と、今は、18才になった我が甥の3人は生後半年からむし歯予防のフッ素プログラムを継続的に行った結果、むし歯0を達成しています。


3.フッ素ってどんなもの?!
・では、フッ素というものをもう少し詳しく説明してみたいと思います。フッ素は化学薬品と思われがちですが、地球上のフッ素の大部分はマグマに由来しています。したがって有史以前から現在に至るまで、地球上に広く存在している自然物です。塩素、ヨウ素、臭素と同じハロゲン属の元素で、人体中(とくに歯や骨に多い。)はもちろん、地殻、植物、動物など、ありとあらゆるものに、その微量は必ず含まれています。つまり、フッ素の含まれていない飲食物は地球上には存在しません。
・また、むし歯予防に用いられるフッ素の溶液は、ほたる石から作られるフッ化ナトリウムを水に溶かしたものが多いのですが、水の中ではフッ素イオン(F-)として存在し、お茶や紅茶の中に含まれている自然のフッ素イオンと全く同じものです。
・また、比較的フッ素を多く含む食品には、魚、貝類などの海産物やお茶(紅茶)などがあります。

 

4.歯磨きについて
・歯磨きはむし歯や歯周病の予防方法の基本です。なぜなら、むし歯や歯槽膿漏の引き起こす悪い細菌は歯の周りについている歯垢中に潜んでいるからです。しかしながら、常に100%完全に歯垢を除去し続けるのは非常に難しく、不可能に近い事です。
・そこで、最近ではセルフケア=自分自身で歯を磨く事、ならびに、プロフェッショナルケア=歯科医院に歯科衛生士に歯垢や歯石の除去を定期的続ける、予防歯科の定着が求められています。
・むし歯になった歯は、歯科治療で治す事はできますが、良く考えてみてください、自分の体の元通りになったわけではないのです。
・むし歯や歯槽膿漏になる前に、予防歯科を、今から、始めましょう!

 

5.歯磨き剤について
・歯磨き剤は適度に是非使用して欲しいと思います。現在では、フッ素入りの歯磨き剤が主流になっています。フッ素入りの歯磨き剤を継続して使用すると、そのむし歯予防の効果は30%程度あると言われています。
・特に近年では高齢の方々も、歯周病予防等が定着し、歯が残存する場合が多いため、歯周病の予防だけでなく、むし歯の予防にも再度気を配っていただきたいと思っています。

 

6.歯の神経を取るって何?
・海外の歯科医師の先生方と交流をすると、よく質問される事があります。それは、神経を処置された患者様の多さです。欧米では、神経を残したまま差し歯や冠を被せたりする治療が一般的です。何故、違うのでしょうか・・・?
・それは、日本人は比較的に痛みに弱く、また、それを強調する民族だからです。つまり、歯に少しでも痛みを感じると、歯の神経を取ることを最優先に選択し、歯の痛みがなくなる事を求めます。
・この説明を読まれた方に知っていただきたいのは、歯の神経を取る事は、歯の寿命を極端に短くする事になると言う事です。歯の神経を取ると、歯は、枯れ木と同じ状態になります。枯れ木は、生木よりも、脆く折れやすいのです。
・それでは、歯の神経は、神経や血管などの集合体です。一般的に、人間の体は皮膚や粘膜で保護されていますが、歯だけは体から貫通し体外と交通しています。そこで、歯の神経は外部から侵入する異物に反応し、かつ、侵入されれば体内を保護するセンサーの役割を担っています。
・歯の痛みにはどんな種類があるでしょうか?まず、冷痛、この種の痛みは一過性の場合もあり、元に戻る事もあります。しかし、温熱痛とズキズキする様な感触の拍動痛などの場合は、神経が細菌などに侵され、元には戻らない状態になっていると考えられ、この様な痛みがある場合は、神経をとる処置をして、痛みの除去をする必要があります。そうです、予防歯科をしておけば、神経を取る事には至らなかったと、後悔する事になるのです。

 

7.治療したのにむし歯って何故再発するの?
・むし歯という病気は一般的に思われているほど、簡単な病気ではありません。
いくら丁寧に確実な歯科治療を施したとしても、むし歯の原因菌にとっては、治療した部分はむし歯菌にとっては、大きな段差であったり、でこぼこであったりします。ですから、そんな場所が再度歯磨きの不足などで、歯垢がたまっていくと、うめた所の周囲からむし歯が再発するのです。
・なおかつ、何度も同じ歯を治療する欠点は、どんどん残りの歯を薄くし、噛みあわせに対して抵抗力を弱めてしまう事です。歯の噛む力は、だいたい、自分の体重に等しいと言われています。

 

8.歯周病ってどんな病気ですか?
・簡単に言うと、歯周病菌によって歯を支えている骨が吸収され、なくなってしまう病気を言います。
・歯周病は、むし歯とは異なりほとんど痛みを感じないままに進行します。そのため、「歯がぐらぐらしたり。」、「歯茎から血が出る。」等のハッキリとした症状が生じるまで気付かないケースが多いのです。日本人の30代以降の80%が、何らか歯周病に罹っているというデータもあります。
・歯周病は、うがい薬や塗り薬などで治ることはありませんので、歯科医院での的確な診断や治療、さらに、長期的なメインテナンス=予防歯科が必要です。

 

9.「差し歯」って何?
・いわゆる、「差し歯」とは、神経の処置をした歯に土台をたて、歯全体をかぶせる治療のことを言います。
・患者様方が一般的に「差し歯」という場合は、前歯の被せ物を言う事が多いようです。


10.「土台」を建てますと言われました。「土台」ってどんなものですか?
・歯の神経の治療が必要なほどむし歯が大きかったりする場合は、土台を建てないと、歯を被せる事ができません。なぜなら、根っこの中は埋められていても、歯を建てるための繋ぎの部分がないからです。では、この部分はどうやって補うのでしょうか?
・空洞になってしまった部分は、金属やプラスチックを使って補強します。これが、「土台」というものなのです。
・特に金属の土台は金属のイオンが後に溶出する事で、歯の根っこに黒く染み付くことで、根っこを弱め、長期的な結果として、歯の根っこが「竹のように真二つに」割れる原因になります。保険の銀の土台は、長期的な観点からみると、歯の根っこを痛めつける要因になります。
・そこで、現在は、主に歯とほぼ同じ硬さのグラスファイバー製のものが使われるようになりました。また、グラスファイバーの土台はオール・セラミック冠を使用する事で、金属アレルギー対策やデトックス治療法として現在注目を浴びています。
・歯を失う大きな原因として、神経の無い歯の破折が大きなウェイトを占めています。そのため、歯の土台はできるだけ良いものを選んだ方が良いでのです。見えないところまで気を配る事「歯のお洒落」してみませんか!

 

11.ブリッジ治療って何?
・歯が何らかの原因で失ってしまった場合の治療方法の一つで、手前と奥や左右の健康な歯を削り金属の冠でつなげてかぶせた治療法の事をいいます。入れ歯の様に、取り外さなくてよい事、食事や会話の際に違和感が少ないなどの理由から、つなぐための歯が残存している場合は、主にブリッジ治療を選択する場合ガほとんどです。
・しかし、新しく支えになる歯には、新たな力の負担が生じるため、定期的なケアをしないと長期的に装着したブリッジが悪くなった場合は、最終的に再度抜歯が必要になり、入れ歯を入れるしかないということになります。
・特に神経の無い歯を支えにしている場合は、神経の無い歯は破折しやすく、抜歯になり易いのでさらに注意が必要です。
・そこで、近年では、その治療方法が確立した「インプラント治療法」で、1本目の歯の抜歯の際から、「即時埋入方法」という方法で、対応する事が、周囲の歯を保存し、長期的な観点から、最も好ましいと考えられています。
・「インプラント治療」は保険外の治療方法になりますし、「ブリッジ治療」は自分の歯を少しずつ犠牲にしながら、将来少しずつ入れ歯に近づく治療方法です。
・最高の治療方法を紹介します。それは、自分の歯で楽しく食事を噛みしめ、今までと同じ楽しい生活が送れる「予防歯科」です。いますぐ、「予防歯科」はじめてみませんか!

 

12.保険の「白い歯=硬質レジン前装冠」の正体とは・・・?どうして、歯科医の方は、この治療よりも、保険外の高価な「セラミック冠」を勧めるのですか?また、いい物が「保険外」ということにも納得が行きません・・・!
・硬質レジン前装冠を用いれば、前歯の糸切り歯間の6本は白い歯を作る事が保険で可能です。硬質レジン前装冠、装着後すぐは見た目も綺麗ですし、保険治療の中では少々高い治療方法(1本、約5,000円)ですが、保険外に比べれば、比較的手の届きやすい治療方法で、当面、患者様方が困る事は無いかと思われます。しかし、この当面困らないというのが、実は最大の問題点なのです。
・といいますのは、硬質レジン前装冠の前装部は強化プラスチックで作成されています。セラミックとは異なり2年ぐらいすると水分やコーヒーやタバコなどの沈着物を吸着して、茶褐色に黄ばんできます。
・自分の前歯、自分のお顔の最前列が黄ばんでしまうのです。それって、特に女性の方々は、それだけで、お顔の表情が曇り、実際の年齢よりも高く、老けて見える事にならないでしょうか。ご自身は、自分の歯を見ながらお友達などと会話をするわけではないので、気になりにくいのですが、会話をしている相手の方は、実はとても気になっている事が多いと報告されています。
・私の知るところでは、日本歯科医師会を通じて「セラミック冠を保険に導入するための動き」が、1980年代頃にあったと聞いています。しかし、この財政難の時代に今後「セラミック冠が保険に導入される」ことはないかと想像されます。ご自分の「表情」や「笑顔」を守るのは自分自身です。

 

13.知覚過敏って何?
・歯がしみる原因はむし歯だけではありません。歯磨きのしすぎや噛む力がとても強く歯と歯茎の境目の部分が削れ・崩れていく事で、歯の象牙質が露出し、結果的に歯がしみることがあります。何事もほどほどに、適切な力加減が良いようですね。

 

14.部分入れ歯って何?
・一般的に「部分入れ歯」は「掛け歯」と言われる事が多いようです。歯を1本歯を失ったケースから、1本しか残っていないケースまで多様な症例に用いることができます。部分入れ歯は、残っている歯に留め金を付けることで、入れ歯を支える方法です。部分入れ歯は、留金がついている分だけ、総入れ歯よりも、安定が良いと思われます。留め金には、沢山の種類やその適応があり、また材質なども多岐に渡ります。当院での、おすすめは「歯科用磁石を埋め込んだタイプ」です。これを、用いると留金の「ギラリと光」部分がなく、また、歯への負担が少なく、歯を長期的に保存できるからです。また、手入れも簡単な事が大きなメリットです。

 

15.総入れ歯って何?
・一般的に「総入れ歯」は「入れ歯」と言えば、これ指す事が多いようです。リンカーン大統領もしていたと言われる「総入れ歯」は、全ての歯を失ってしまったケースに用いられています。「総入れ歯」は」粘膜に吸着する力で安定しますが、最高に良くできた「総入れ歯」でも、自分の歯の噛む力の60%以下だと言われています。
・また、近年では、ライフスタイルの変化から、もっと、若々しく、もっと生き甲斐を感じたいと、総入れ歯ではなく、「インプラント治療」を求める方が増加してきています。

 

16.インプラント治療って何?
・歯科で言う「インプラント」とは、歯茎の中に埋めて、骨と結合するチタン製のスクリューで、それを根っこに見立てて歯を作る治療方法の総称を言います。
・1960年代にスウェーデンのブローネマルク教授が開発した治療方法で、現在50年間ほどの歴史がある治療方法です。現在では、ほとんどの歯科医院で行われる一般的な治療方法になりました。
・インプラント治療法は、保険外治療で高価ですが、自分の他の歯を守るという観点から、ご自信への「未来への投資」と考えて、処置を希望される方も年々増加しています。
・歯の欠損が生じた場合は、このインプラント治療方法を無視して、治療計画を立てる事は難しい時代になってきた様に思います。

 

17.親知らずって何?
・「親知らずの抜歯って痛かった!」と定説ですね。親知らずというのは、ほとんどのケースで、20歳以降に生えてくる前から数えて8番目の歯です。食生活の変化などから、現代の人は顎が小さくなったと言われ、親知らずが正しく生えてこない、または、斜めに生えてしまい問題を生じます。
・「親知らず」は、お口の喉元付近に隠れるようにしてあるため、歯ブラシが届き難くいため、大きなむし歯や歯ぐきの腫れを起こしやすく、またもっと悪い事に、自分以外の手前の歯まで大きなむし歯にしたり腫れを大きくしたりとする事が更に問題なのです。
・親知らずは「抜くべきか・抜かざるべきか?!」に関しての考えですが、一度、問題が起きても、消毒などして腫れを一度散らし、再度また腫れたり、痛んだりするようだったら、抜くようにしましょうと、2段階で考えるようにしています。
・近年では、歯科医学も格段の進歩をとげ、親知らずの細胞を培養して、歯を再生する歯科の再生医療に役立てるという実験的なマウスでの研究が進められていますが、我々、人間においてその様な活用が行われるのは、まだ、先だと感じています。
・「痛みが出たら憎いあいつ!」しかし、親知らずも、自分の大切な歯です。それだけは、心に留めておいて下さい。

 

18.妊娠するとどうして歯が悪くなるのですか?
・女性が妊娠をすると、「体の中で、赤ちゃんが母体のカルシウムを吸収してお母さんの歯が悪くなる。」と言われますが、それは全くの迷信です。女性が妊娠をすると歯が悪くなることもあります。その原因は、まず不規則的な生活にあります。妊娠をした事で、家事などが重労働となり、さらに、食事の摂取に関しても、つわりなどから、偏食となったり、さらには、つわりによる嘔吐反射で歯磨きを十分にできないなどが、むし歯や歯茎の問題を起こすと思われます。さらに、女性ホルモンのバランスの関係から、妊娠中は特に歯茎が敏感に反応し通常よりも、歯茎の問題の症状が顕著に現れるとされています。
・妊娠をしたら、処置可能な期間である4ヶ月〜8ヶ月の間に、一度は歯科医院で精密検査を受け、もしも、むし歯などがあれば、その期間に集中的に処置をしてしまう事をお勧めします。出産後は歯科医院に通う事が、子育てが一段楽するまでは非常に難しいと思われますので、常日頃からのお手入れや、予防歯科=定期健診による歯科医院の受診の癖付けをされることをお勧めいたします。

 

19.子供が外傷などのケガをして、歯が折れたらどうしたら良いのですか?
・ケガなどで歯が折れた場合、慌てずに、折れた歯が見つかれば、水道水でも構いませんので流水下で割れた破片を洗い、汚れなどを洗浄し、その後は、新鮮な牛乳に折れた破片を浸漬し、清潔に歯科医院へご持参下さい。割れ方などにもよりますので、必ず元に戻せるかは分かりませんが、近年はその様なケースで用いる歯科用の優れた接着セメント剤もありますので、できる限りの対応をしたいと思います。
・乳歯が外傷を受けた場合、亜脱臼などの場合は、歯牙を固定する場合もありますが、乳歯が歯茎に押し込まれる事で、中の神経や根っこの細胞が壊死して、1週間後ぐらいに腫れを起こす事があります。その様なケースでは、やはり痛んだ神経組織を除去する処置が必要になります。
・子供の歯の外傷や脱臼のケースでは、子供の年齢、その歯種や周囲の歯の生え方等にあわせた考え方が必要かと思います。その状況にあわせた、最善の選択をして、外傷の心の傷にもサポートできればと思っています。


平成21年4月18日発表
博士(歯学)御手洗 聖史

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